■先代と喧嘩したら
2代目・後継者・アトツギ(以下、アトツギという)が先代と喧嘩したら、ビジネスプランを引っ張り出し、ビジネスプランを実現させるために、どうなのか?という観点で議論をしましょう。
ビジネスプランが会社に無ければ、まずは、経営理念やビジョンやミッションなどを見つめ直し、ビジネスプランまで落とし込みましょう。
また、先代と仕事の話しをするときは、上司として会社で他の役員を入れて話しするようにしましょう。
先代と自分だけの会社ならば、税理士や経営コンサルタントなどを交えて上司としての先代とディスカッションしましょう。
この様な努力をすることで、致命的な喧嘩は避けることが出来ます。
大塚家具を見たら分かるように、致命的な親子ゲンカはスタッフを巻き込んで最悪の場合、会社が消滅してしまいます。
■社内に仲介役をつくっておく
致命的な親子ゲンカを避けるためには、社内に第三者の誰かを(できれば役員の中で誰かを)仲介役としてお願いしておくことです。
そうすれば、致命的な親子ゲンカを避けることが出来るでしょう。
他に役員がいなければ、やはり、税理士や経営コンサルタントなどを仲介役としてお願いするしかありません。
ちなみにですが、経営コンサルタントは数字だけを追いかける役割ではなく、中小企業であれば、親子ゲンカの仲裁に入ったり、アトツギの教育を通じて、先代の考え方や価値観を少しずつ修正していくことも仕事の一部です。なので、経営コンサルタントをそのような役割で遠慮なくどんどん使って貰えればと思います。
この様にできれば社内に、最悪でも税理士や経営コンサルタントに仲裁役をお願いしておくことで、致命的な親子ゲンカを避けることができます。
■そもそも喧嘩しないようにするには
先代とそもそも喧嘩しないようにするには、日本的ではありますが、やはり、根回しするのが1番でしょう。
その際、ビジネスプランを実現さするためには、ということと、先代が「イエス」と答えられるように仕向けること、また、他の役員連中への根回しを先に終わらせておくことが重要です。
そうすれば、よっぽどのことが無い限りは、先代と喧嘩になることは無いはずです。
先代と喧嘩になったときは、アトツギが先に根回しをしてなかったり、ビジネスプランの実現性の低い次元の話をしていたりしてるからだと、自分に原因を求めましょう。
■先代とディスカッションすることは良いこと
先代とアトツギが喧嘩ではなく、ディスカッションすることは良いことです。
経営者同士が自社のビジネスプランをどうやって実現させるかを考えて、例えば、スタッフのモチベーションをどうやって向上させるか、適材適所になっているか、スキルを身につけさせる勉強や研修などは必要か?機械やコンピュータシステムなど、設備投資はどうする?などなど、ディスカッションすることは山ほどあるはずです。
その際、感情はできる限り捨てましょう。親子なので、どうしても感情で話ししてしまうと、ディスカッションではなく、喧嘩になってしまいます。
感情抜きで話しすることが出来ないのであれば、やはり、第三者を交えて上司としての先代とアトツギのディスカッションを行うしかありません。
アトツギのメリットは、先代である自社のトップと容易に会えて容易に話し合いができることです。
このメリットを活かすには、私心を捨て先代を可能な限り持ち上げ、ビジネスプランを実現させる為に、会社やスタッフの為にどうするのか?という視点で話すようにしましょう。
そうすれば、親子ゲンカにはならないでしょうし、万が一、親子ゲンカになったとしても、早々に仲直りとまでは言わなくても前向きな建設的なディスカッションができるようになるでしょう。